年間およそ5億人が利用する「近畿日本鉄道」。電車の中や189カ所ある駅で1日に見つかる忘れ物は多いときで1000点以上にのぼるといいます。そんな忘れ物を取りにさまざまな人がやってくる「忘れ物センター」の人間模様に密着しました 。
年間およそ5億人が利用する「近畿日本鉄道」。電車の中や189カ所ある駅で1日に見つかる忘れ物は多いときで1000点以上にのぼるといいます 。
そんな忘れ物を取りにさまざまな人がやってくる「忘れ物センター」の人間模様を『newsおかえり』(ABCテレビ)がのぞいてみました 。
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大阪・鶴橋駅から徒歩3分のところにある「近鉄 忘れ物センター」。各駅に届けられた忘れ物が翌日、ここと四日市駅(三重県)に集約されます。棚に保管されている忘れ物はなんと2万点 !
午後1時、オープンと当時にやって来た男性の忘れ物はスマートフォン。カウンターで待つことわずか1分、無事に戻ってきたスマートフォンにホッと笑顔がこぼれます 。
続いて現れたのは、中学生の息子の小銭入れを探す女性。財布に入れていた紛失防止用のタグ「AirTag」が忘れ物センターの場所で反応していため、奈良からわざわざやってきました 。
タグの音を鳴らしてもらい、膨大な忘れ物の中から職員が探しますが、見つかったのはなぜかタグのみ。「忘れ物が多い子なんで、家に帰ってもう一度確認します」と帰っていった女性ですが、その後、財布は自宅で無事に見つかったそうです 。
この日、忘れ物センターには京都、奈良方面から大量の忘れ物が届きました。1つ1つにつけたバーコードを読み込み、駅からの情報と照合しながら仕分けをしていきます 。
多いのはICカードや定期券、ワイヤレスイヤホンやハンカチなど。サッカーボールやボードゲーム、変わったところでは、買ったばかりとおぼしき炊飯器や、お土産がぎっしりと入ったスーツケースも !
そして、忘れ物で一番多いのが傘です。前日に雨が降ったためか、この日だけで届いた傘は739本。忘れ物センターには傘を取りに来る人が相次ぎました 。
続いて訪れたのは、財布を落としたという女性。「色は白」「ぐるり(周囲)がファスナー」など聞いた特徴をもとに職員が必死で探すこと3分 。
ようやく探し出した財布に「ああよかった … 」と喜ぶ女性。目からポロポロと涙がこぼれます 。
聞けば、こちらの財布は30年ほど前に亡くなったお姉さんの形見。両親を早くに亡くしたという女性にとって、親代わりになって育ててくれたお姉さんは「大事な大事な」存在。それだけに、再会できたうれしさもひとしおです 。
女性は「ありがとうございました」と何度も頭を下げて帰っていきました。そして午後8時、忘れ物センターの営業は終了。この日、40点ほどの忘れ物を持ち主のもとに帰したセンターの職員が語る思いとは ?
そのほか、妻の大事なドレスを電車に置き忘れた男性や、娘とおそろいの大切な傘を取りに来た女性などもやって来る「忘れ物センター」の1日は『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました 。
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※本記事は朝日放送テレビ株式会社が運営する『ABCマガジン』の記事を再構成して配信しています 。